『ダメな統計学――悲惨なほど完全なる手引書』の翻訳出版 科学における統計の誤用について説明した『ダメな統計学――悲惨なほど完全なる手引書』という本の日本語版が翻訳され、出版されることになった。この翻訳書について、どういった内容であるか、どういった人におすすめであるかを紹介する。
科学における「ダメな統計学」を説明した本 科学において統計がいかに正しく使われていないかを説明した本 Statistics Done Wrong: The Woefully Complete Guide について紹介する。
【翻訳】ダメな統計学 (8) 研究者の自由:好ましい雰囲気? この章では、実際に統計的な分析を行う際には、どう分析するかについて決定しなくてはならないことが多数あることを示している。ただし、あまり気ままに分析を行うことが許されれば、研究者にとって都合の良い結果が出てくるだろうという警告も述べられている。
【翻訳】ダメな統計学 (7) 停止規則と平均への回帰 この章では、研究を途中で中止することによって発生する問題、結果が実際よりも誇張されてしまう問題について扱われている。この2つの問題は別々のものでなく、相互に関係していることに注意が必要である。さらに、この章の最後の方では、規模が小さいグループほど平均からずれやすく、規模が大きくなるに連れて平均に近づいていく(=回帰する)ことが紹介されている。
【翻訳】ダメな統計学 (6) 有意であるかないかの違いが有意差でない場合 この章では、有意な結果があったものとなかったものとの間に必ずしも有意差があるわけではないということが説明されている。また、信頼区間に重複がある場合と有意差がある場合が違うことについても説明されている。
【翻訳】ダメな統計学 (3) 検定力と検定力の足りない統計 この章では、検定における重要な概念の1つである「検定力」について触れた後、検定力が足りないために適切な結果が得られないことがあることを説明している。
【翻訳】ダメな統計学 (2) データ分析入門 この章は、統計分析でよく用いられるp値という概念について説明している。この概念は本文で触れられているように非常に誤解されやすい概念である。きちんとした統計分析を行うにはこの概念をしっかり理解しなくてはならない。