テキスト生成AIに漢文訓読を行わせるためのプロンプト
プロンプト例
GPT-4o などのテキスト生成AIに漢文訓読を行わせるには、以下のようなプロンプトを使えばよい。単に指示を出すだけでなく、原漢文と訓読文のペア例をいくつか与えておくのがポイントだ。そして、最後に訓読文を作りたい漢文を【課題】として与えておけば良い。
以下の【例】の「原漢文」と「訓読文」にしたがって、【課題】の原漢文を訓読文に改めてください。訓読文では日本語の古典文法を使用し、歴史的仮名づかいにしてください。現代語訳にはしないでください。
【例】
原漢文:子曰、學而時習之、不亦說乎。
訓読文:子曰く、学びて時に之を習ふ、亦説しからずや。
原漢文:項籍少時、學書不成。去學劍又不成。
訓読文:項籍少き時、書を学びて成らず。去りて剣を学ぶも又成らず。
【課題】
原漢文:聖王在上而民不凍饑者、非能耕而食之、織而衣之也。爲開其資財之道也。故堯禹有九年之水、湯有七年之旱、而國無喪損者、以畜積多而備先具也。
他の漢文について訓読文を作りたければ、上記の【課題】の下の「原漢文:」のあとの「聖王……具也。」を訓読文を作りたい漢文に置き換えれば良い。
出力
GPT-4o での出力例は以下の通り。少し直す必要があるが、それなりの出来と言って良いだろう。
訓読文:聖王上に在りて民凍ゑず飢ゑざる者は、能く耕して之を食ひ、織りて之を衣とするに非ざればなり。其の資財の道を開くるが爲なり。故に堯と禹に九年の水有り、湯に七年の旱有れども、国に喪損無き者は、畜積多くして備へ先づ具はれればなり。
また、Claude 3 Opus での出力例は以下の通り。こちらも少しは表現を修正する必要があるだろうが、人手で一から訓読文を作るよりは楽だろう。
訓読文:聖王上に在りて民凍饑せざる者は、能く耕して之を食し、織りて之に衣するに非ざるなり。其の資財の道を開くを為すなり。故に堯禹には九年の水有り、湯には七年の旱有りて、而も國に喪損無きは、畜積多くして備へ先づ具はるを以てなり。
参考までに、「正解」として、自分が人手で一から作った訓読文を挙げておく。上記の出力がそれなりの出来であることが分かるだろう。
聖王上に在して民の凍飢せざるは、能く耕して之を食し、織りて之を衣るにあらざるなり。為に其の資財の道を開くなり。故に堯・禹に九年の水有りて、湯に七年の旱有れども、国に喪ひ損ふこと無きは、畜積多く備へ先に具はれるを以てなり。
ちなみに、それなりの性能があるテキスト生成AIでないとうまくいかない。例えば、GPT-3.5でやってみると以下のように変な訓読文を出力してしまう。
原漢文:聖王在上而民不凍饑者、非能耕而食之、織而衣之也。爲開其資財之道也。故堯禹有九年之水、湯有七年之旱、而國無喪損者、以畜積多而備先具也。
訓読文:聖王は在りて上にありて、民が凍饑せず者、能く耕して之を食し、織して之を衣すべし。其れは其資財の道を開くためなり。故に、堯禹は九年の水を有し、湯は七年の旱を有り、而も国は喪損せず。其れは畜積多くを以て先に具を備えんが故なり。
