はじめに
1月に卒業論文の提出時期を迎えるという大学生は少なくないだろう。多くの大学では、卒論の提出の締切は厳格に定められており、締切に間に合わないとその時点でアウトになる。せっかく論文を書いたとしても、提出直前に何らかのトラブルに巻きこまれた場合、1年を棒にふってしまう可能性すらある。
こうした背景を踏まえ、卒論提出直前に気をつけるべきことについて少し記しておきたいと思う。
ファイルのバックアップを忘れずに
多くの人が、卒論をPCで作っていると思う。この場合、しっかりとバックアップをとらないと、PCが壊れたり、論文のデータがふっとんだりしたときに全ておじゃんになってしまう。
せっかく書いたものをむだにしないためには、バックアップをとることが大事だ。バックアップの方法としては以下のようなものがある。どれか1つを選ぶのではなく、複数の方法を組み合わせておくとよいだろう。
- PCの中にファイルを置いておくだけでなく、USBメモリなどの外部記憶装置にバックアップをとる。
- Dropboxのようなオンラインストレージサービスにバックアップをとる。
- 下書き段階の卒論原稿を指導教員にメールで送っておく。こうしておけば、自分の手元のデータが失われた場合 [1] 、指導教員からその時のデータを送り返してもらうことができる。
また、バックアップにあたっては、最新版のファイルだけでなく、古いバージョンのファイルもバックアップをとっておく。途中で考えを変えて、やはり元のものに戻したいというときがあるかもしれない。そういった場合、古いバージョンのファイルは役に立つ。
印刷の手段を複数確保する
卒論の原稿を書き終えたら、それを印刷して提出する場合がほとんどだろう。せっかく文章ができあがっても、印刷ができなければどうしようもない。
印刷の手段が1つしかない場合、その手段が何らかのトラブルで使えない場合、そこでつんでしまう。例えば、自宅のプリンタで印刷をすることしか考えていなかったとして、いざ締切当日に印刷しようとしたら、インクがなくて印刷できずに提出できないということもありうる。ファイルのバックアップと同様に、複数の手立てを用意しておくのが肝心だ。
- 自宅のプリンタで印刷する場合は、インクや紙を十分に確保しておく。実際に提出するものの他に、下書きの印刷をする可能性もある。その分も含めて確保しておくようにしよう。
- 大学のコンピュータ室などでの印刷の方法を事前に確認しておく。なお、卒論の締切直前は、他の学生が印刷しようとして大学のプリンタが大混雑して印刷が間に合わない可能性もありうる。
- コンビニなどのプリントアウトサービスを使うという手段もある。今は大体どこのコンビニでも、PDFを印刷することができる。これもできれば事前に印刷方法を確認しておこう。
心に余裕を持とう
あとは、心に余裕を持つことが大事だ。あせってしまうと、トラブルに遭遇したときにどうしてもうまく判断ができなくなる。心に余裕を持って、落ち着いて対応しよう。
もちろん、締切ぎりぎりになると、余裕を持つことなんて難しいかもしれない。なかなか良い文章が書けなくて悩むばかりかもしれない。早々と提出している仲間に比べると自分に自信が持てなくなるかもしれない。
でも大丈夫だ。なんだかんだ言って、普通の大学では、ほとんどの人たちがちゃんと締切までに卒論を出せている。卒論を書くのは大変なことだけれども、平凡な大学生ならちゃんと成し遂げられることなのだ。君も大学入学以来、ここまで準備したんだ。普通にやればそれで大丈夫だ。自分でもできると思って、心に余裕を取り戻そう。
さあ、卒論の提出の規程は確認した? 締切日は間違えていない? 提出場所は分かっている? こんなことを確かめつつ、しっかりと卒論を出し、卒業しよう。
- 極端な話、自宅が火事になって、PCもUSBメモリも燃えてしまうということだってありうる。そうすれば、自分の手元にデータは全く残らないことになる。 [↩]