漢字の平行線の方向に着目する
数学では、行列というものをよく使う。縦横に数や文字を並べて長方形のかたちにしたものである。行列では、行が横方向にならんだものを示し、列が縦方向にならんだものを示す。表計算ソフトでも、横方向を行と言い、縦方向を列と言う [1] 。

ただ、行が縦を表すのか横を表すのか、あるいは列が縦を表すのか横を表すのかはなかなか覚えにくい。こういった時の覚え方として、漢字の中の平行線の方向に着目するというものがある。
以下の画像を見てもらいたい。「行」という漢字と「列」という漢字にはそれぞれ、線が平行になっているところがある。この平行線の方向が、行・列の方向を示すのだ。

「行」は横方向に平行線があるので横になる。そして、「列」は縦方向に平行線があるので縦になる。 こう覚えれば、行と列のどちらが縦か横か悩むことはなくなるだろう。
英語の場合
英語で数学の行列 (matrix) を扱ったり表計算ソフトを使ったりする時は、row が横方向にならんだものをcolumn が縦方向を示す。つまり、row は行に相当し、column は列に相当する。これもどちらがどちらか覚えにくいだろう。
英語の場合の覚え方として、つづりの形に着目する手段がある。column という単語には、“l”という縦方向に伸びている文字がある。このことに着目しよう。つまり、縦に伸びる“l”を含むから、columnは縦だと覚えるのだ。

なお、column という単語は「柱」という意味もある。この意味が思い出せれば、column が縦方向を表すということは自然と分かるはずだ。
これに対して、row には縦方向に伸びた文字はなく、つづりの形は横に平らである。だから、row は横だと考えれば良いだろう。

脚注