《中華字経》とは
《中華字経》(Zhōnghuá Zìjīng, 中华字经)という漢字4000字が並んだ中国語の文章がある。この文章がすごいのは、使用している漢字にほとんど重複がないことだ。つまり、ほとんどすべての漢字が1回ずつしか出てこない [1] 。このことにより、総字数が4000字でありながら、用いられている漢字の種類は3980字ととても多いものになっている [2] 。
《中華字経》は、鄭州大学の郭保華教授が中華人民共和国教育部語言文字応用研究所の専門家と3年をかけて作ったもの。中国語で使う漢字を色々学ぶという教育目的で作られたもののようだ。
四字で一句をなし、偶数句目で韻を踏むようになっている。全文は、百度百科などに掲載されている。
なお、漢字をめちゃくちゃに並べているわけではない。天文であるとか歴史であるとかいくつかのテーマに分けて、順に漢字を並べていっている。例えば、歴史に関する部分では、“炎黄二帝,尧舜禅让。禹启世袭,灭桀商汤。”といった文から始まっている。これは要するに、中国の伝説上の帝王である炎帝と黄帝の二人を挙げ、その後の伝説上の帝王である堯と舜が禅譲したこと、夏王朝を開いた禹とその子の啓は世襲していったが、夏王朝の最後の王である桀はが商の湯王に滅ぼされたという話をまとめたものだ。こんな感じで、漢字を学びながら一般知識も学べるという仕組みなのだろう。
参考文献
- 人民网.(2013年6月17日).《中华字经》再掀学汉语热潮.人民网.
- 白云.(2014年5月12日).在《中华字经》实验班收获希望.人民网.
脚注