背景
- 自分の使用している MacBook Air に Mac 用の TeX 統合環境 MacTeX の最新版である MacTeX 2016 をインストールしようと思い立った。
- 使用している OS は OS X El Capitan (OS X 10.11) である。
- 当該の MacBook Air には古いバージョンの MacTeX 2015 がすでにインストールされている。
- MacTeX 2015 を使用していたときの設定は消しても良いと思っている。
- MacTeX 2015 自体は今後使えなくてもかまわないと思っている。
方針
MacTeX の公式ウェブサイトの Q & A においては、「MacTeX をインストールする場合には、古い TeX ディストリビューションをアンインストールする必要があるか」という質問に対し、アンインストールの必要はないと書かれている。新しい MacTeX をインストールしても、古い MacTeX などはそのまま残ることになる。そして、古いものが残っていても別に問題はないそうだ。
ただし、古いものが残れば、その分、コンピュータの記憶装置の容量を占有することになる。自分の使っている MacBook Air の記憶装置の容量はあまり余裕がないので、古いバージョンの MacTeX が容量を食うのは避けたい。
よって、先に MacTeX 2015 をアンインストールし、それから MacTeX 2016 をインストールすることで、MacTeX の実質的アップデートを図るものとする。
古い MacTeX のアンインストール
MacTeX の公式ウェブサイトに、アンインストール方法を記したページ がある。
このページの内容に従って、MacTeX 2015 のアンインストールを進めていく。
- TeXLive 2015 の削除
- /usr/local/texlive/2015 に TeXLive 2015 がまとめて入っているので、このフォルダを削除する。
- Finder を開き、メニューから[移動]→[フォルダへ移動…]を選択。フォルダの場所を入力するように言われるので、/usr/local/texlive と入力して移動する。そうして出てきたフォルダの中にある、「2015」というフォルダを削除する。削除にはパスワードを聞かれるかもしれない。
- ターミナルから消したい人は、適宜コマンドを使って消せば良いだろう。
- /usr/local/texlive/2015 に TeXLive 2015 がまとめて入っているので、このフォルダを削除する。
- GUI アプリケーションの削除
- アプリケーションフォルダの中にある TeX フォルダを丸ごと削除する。
- 他にも TeX ディストリビューションデータストラクチャーや Ghostscript をアンインストールすることもできるが、これらのアンインストールはややこしい。大した容量はとらないはずなので、手を触れないでおく。
新しい MacTeX のインストール
新しいバージョンの MacTeX をインストールしたければ、単に新しいバージョンの MacTeX のインストールパッケージをダウンロードして、それを実行すれば良い。古いバージョンの MacTeX が残っていようといまいと、インストールの方法は変わらない。
インストールの方法は、TeXwiki の MacTeX のページに日本語で詳しく書いてあるので、それを見て進めれば良い。
付:TeXworks のアップデート
TeX 編集用のエディタとして、TeXworks というものがある。これは MacTeX に含まれていないので、必要があれば自分で入れる必要がある。
私は、前に MacTeX 2015 をインストールしたときに、TeXworks をインストールしてあったのだが、Mac TeX 2016 にするついでに、TeXworks もアップデートしておこうと思った。
TeXworks をアップデートするには、まず、github での TeXworks のページから Mac 用の dmg ファイルをダウンロードする。ダウンロードした dmg ファイルを開くと、TeXworks のアイコンと、Applications フォルダのアイコンが並んだウィンドウが開くはずだ。
このウィンドウで、TeXworks のアイコンを Applications フォルダのアイコンにドラッグアンドドロップする。古いバージョンの TeXworks をすでにインストールしてある場合は、新しいもので置き換えて良いかと聞かれるので、置き換えるようにする。これで、TeXworks がアップデートされる。なお、古いバージョンの TeXworks の設定は、基本的に新しい TeXworks に引き継がれる。
その他、TeXworks の設定などについては、TeXwiki の TeXworks のページを参照のこと。