2種類の名前を持つ中国学研究者
欧米の中国学研究者には、自言語での名前とは別に中国風の姓名を持っている人が非常に多い。例えば、オランダのライデン大学で中国語の研究をしている Rint Sybesma 教授は、“司马翎”という中国風の姓名を持っている。逆に、中国系の人で、欧米風の名前を持っている人もいる。例えば、西ミシガン大学で隋唐史を研究している熊存瑞教授は、英語では“Victor C. Xiong”と名乗っている。
こうした中国学研究者は、中国語で研究を発表することもあるし、英語で研究を発表することもある。そして、中国語で発表するときには中国語名を表記し、英語で発表するときには欧文名で表記することが少なくない。そうすると、名前がぱっと見た感じ違うので、同じ人の研究であると分かりにくいという問題が発生する [1] 。
中国語名と欧文名の対照表
こういうときに役立つかもしれないのが、米国のアジア研究協会 (Association for Asian Studies) が出した中国学研究者の中国語名と欧文名の対照表 [2] である。この対照表はPDFで提供されており、中国学研究者が欧文名のアルファベット順に並べられており、研究者ごとに欧文名の横に簡体字中国語での名前が書いてある。
この対照表が置いてあるページには、PDFへのリンクが2つある。“PDF (As originally published, 28 February 2013) – Published Version ”と書いてある方が、2013年に最初に公刊されたときのバージョンである。“PDF (As of 31 October 2015) ”と書いてある方は、その後アップデートされたバージョンである。特に差し支えがなければ、アップデートされたバージョンを使えば良いと思う。
脚注
- 丁寧な学会誌だと、中国語名のあとにかっこして、英語名を載せることもある。だが、そうしてくれないところも多い [↩]
- Zhang, H., Xue, Z., Jiang, S., & Lugar, G. L. (2013). English/Chinese comparison table for names of Chinese studies scholars. In H. Zhang, Z. Xue, S. Jiang, & G. L. Lugar (Eds.), A Scholarly Review of Chinese Studies in North America, Association for Asian Studies (AAS). [↩]