「英語圏以外の国の首脳は、けっして母語以外では語らない」という発言
名古屋外国語大学学長の亀山郁夫氏が以下のように述べていた [1] 。
この「英語圏以外の国の首脳は、けっして母語以外では語らない」というのは明らかに事実に反している。英語圏以外の国の首脳が母語以外の言語で語っている例はしばしば見られる。
英語圏以外の国の首脳が、母語以外で語っている事例
例えば、フランスのエマニュエル・マクロン大統領は、英語でインタビューに答えたことがある [2] 。フランスという英語圏以外の国の首脳が、母語でない英語で語っているのだ。
また、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領も、英語で国際社会に向けて演説している [3] 。ウクライナも英語圏の国ではない。そういった国の首脳でも、母語でない英語で語ることがあるのである。
日本の安倍晋三元総理も、米国議会で英語で演説している [4] 。
このように、英語圏以外の国の首脳が母語以外の言語で語ることはしばしば見られるのだ。
脚注
- 亀山氏は別記事でも同趣旨のことを述べている。 [↩]
- Channel 4 News. (2017, February 14). Emmanuel Macron interview (English): Getting “tough” on Brexit [Video]. YouTube. https://www.youtube.com/watch?v=MgjJc7RdJhg [↩]
- Sky News. (2022, March 24). Ukraine War: Zelenskyy calls for protests in rare speech in English [Video]. YouTube. https://www.youtube.com/watch?v=BEh1Fr-BaN8 [↩]
- 首相官邸. (2015, April 30). 「『希望の同盟へ』米国連邦議会上下両院合同会議 安倍総理演説-平成27年4月29日」 [Video]. YouTube. https://www.youtube.com/watch?v=HpLDJ_J-V88 [↩]