注意書き
この物語はフィクションです。元ネタは、Cookieをたくさん作る遊びです。ネタバレ要素あり。
クッキー創世記
第一の日
初めに、神はクッキーを創造された。神は言われた。
「クッキーあれ。」
こうして、クッキーがあった。神はクッキーを見て、良しとされた。第一の日である。
第二の日
神は言われた。
「カーソルあれ。カーソルはクッキーを増やさせよ。天の下のババアは一つ所に集まれ。ババアはクッキーを焼け。」
そのようになった。カーソルはクッキーを増やした。ババアは麺棒を持ち、クッキーを焼いた。神はこれを見て、良しとされた。第二の日である。
第三の日
神は言われた。
「畑はクッキーを芽生えさせよ。ミルクを含むクッキーと、チョコチップをつけたクッキーを、畑に芽生えさせよ。」
そのようになった。畑はクッキーを芽生えさせた。神はこれを見て、良しとされた。第三の日である。
第四の日
神は言われた。
「地上に工場があって、クッキーを製造するものとなれ。地下に鉱山があって、クッキーを掘り出すものとなれ。」
そのようになった。工場は児童を酷使してクッキーを製造し、鉱山は固いドリルを用いてクッキーを掘り出した。神はこれを見て、良しとされた。第四の日である。
第五の日
神は言われた。
「宇宙船はクッキー惑星に行け。錬金術工房は金をクッキーに変えよ。」
神は宇宙船、錬金術工房をそれぞれに創造された。神はこれを見て、良しとされた。神はそれらのものを祝福して言われた。
「産めよ、増えよ、海の水にクッキーが満ちよ。地の上にクッキーが増えよ。」
第五の日である。
第六の日
神は言われた。
「ポータルはクッキー宇宙への扉を開け。タイムマシンは過去からクッキーを集めよ。」
そのようになった。神は、クッキー宇宙への扉を開くもの、過去からクッキーを集めるものを造られた。神はこれを見て、良しとされた。神は言われた。
「反物質凝縮器を造ろう。そしてクッキーをもっと増やさせよう。」
神は反物質凝縮器を祝福して言われた。
「産めよ、増えよ、クッキーを世界に地に満ちあふれさせよ。」
神は言われた。
「見よ、宇宙に存在する反物質とエネルギーを、すべて反物質凝縮器に与えよう。それがクッキーとなる。 すべて命あるものにはあらゆるクッキーを食べさせよう。」
そのようになった。神はお造りになったすべてのクッキーをご覧になった。見よ、それは極めて多かった。世界はクッキーで埋まっていた。第六の日である。
第七の日
第七の日に、神はクッキーをクリックをたたくのをおやめになり、安息なさった。神はクッキーなどもうどうでもよくなったので、艦これをお始めになったのであった。
ババアの黙示録
我クッキーを燒ける厨房に大なる怪しむべき徵を見たり。卽ち七人のババアありて最後の七つの苦難を持てり、クッキーの偉業は之にて全うせらるるなり。かの七つの苦難を持てる七人のババア、薄汚れたる割烹着を着、クッキーの匂いを帶びて厨房より出づ。その七人のババアに、ビンゴの硏究所にて造られし七つの麵棒を與へしかば、厨房はババアの憤恚とクッキーより出づる煙にて滿ち、七人のババアの七つの苦難の終るまでは、誰も厨房に入ること能はざりき。
また厨房より大なる聲ありて、七人のババアに「往きて我等ババアの憤恚の七つの麵棒を地の上に傾けよ」と言ふを聞けり。
かくて第一のババアゆきて其の麵棒を地の上に傾けたれば、クッキーを厭ふ人々の身に、惡しき苦しきチヨコレートチツプとココアの如き腫物生じたり。
第二のババアその麵棒を海の上に傾けたれば、海はクツキーの生地の如くなりて、海にある生物ことごとくクツキーとなれり。
第三のババアその麵棒をもろもろの河と、もろもろの水の源泉との上に傾けたれば、みなクッキーとなれり。われ水を掌どるババアの「いま在し昔いますクツキーの生產者よ、なんぢの斯く定め給ひしは正しき事なり。なんぢは酷薄にしてすべての者をクツキーに投ぜんと欲したまヘば、萬物をクツキーとなすは相應しきなり」と云へるを聞けり。
第四のババアその麵棒を世の老婦女の上に傾けたれば、老婦女は世を捨て一つと成ることを許さる。かくて一つの意識を持ちたるババア、小兒をして皆クツキーとなさんとし、小兒を連れ去れり。
第五のババアその麵棒を地下のオーブンの上に傾けたれば、大地皆クツキーとなり、クツキーを厭ふ背信者は己の舌を齧み、その舌がクツキーとなれると知れり。
第六のババアその麵棒を一つとなれるババアの上に傾けたれば、腦と腦の閒にて共鳴起これり。これ宇宙をクツキーとなす途を備へん爲なり。
第七のババアその鉢を空中に傾けたれば、厨房より大なる聲いでて「約定すでに成れり」と言ふ。
かくて數多のチヨコレートチツプとナッツと砂糖とあり、またクツキーを燒く大なるオーブン現れり。人の地の上に在りし以來かかる大なるオーブンなかりき。
凡ての島はクツキーに覆はれ、山は見えずなれり。
また天より百斤ほどの大なる赤きクツキー、人々の上に降りしかば、人々クツキーの苦難によりてババアを瀆せり。是その苦難甚だしく大なればなり。