Mac版のRのグラフに文字が出ない場合の対処法

概要
Mac版のRでグラフを描いたときに文字が出ない場合は、フォント関係のトラブルを想定して、Rの“family”パラメータの確認やFont Book.appでのフォント検証を行うという対策がとれる。

グラフに文字が出ないという状況

前に、MacOSでRを使ってグラフを描いていたら、他のものは表示されるのに、文字だけ出ないというトラブルが発生した。百聞は一見にしかず。以下の図をご覧いただきたい。

Mac版のRでグラフを描いたところ文字が表示されない状況に
Mac版のRでグラフを描いたところ文字が表示されない状況に

本来は、以下の図のように文字があるグラフが描かれるはずなのだが、なぜか文字が出なかったのである。

しっかり文字が表示されたグラフ
しっかり文字が表示されたグラフ

文字が表示されない原因は様々なものがあるが、今回はRがMacのフォントをしっかり認識していないために起きた現象だと分かった。

対処法

Rで“family”をしっかり指定する

Rでグラフを描く際のフォントの設定は“family”というパラメータに入っている。文字がうまく表示されない場合、この“family”というパラメータとチェックしてみると良い。描画パラメータを確認するには、“par”という命令を使う。

> par("family")
[1] ""

私の場合、“family”パラメータをチェックしたところ、上記のようにいかなるフォント名も出力されなかった。つまり、使えるフォントをRが全く認識していない状況であった。

このため、以下のように使用するフォントとしてHelveticaを指定した。

> par(family="Helvetica")
> par("family")
[1] "Helvetica"

その後、plotを使ってグラフを描いたところ、私の場合は、これでうまく文字が表示された。

Font Book.appでフォントをチェックする

また、私の場合は特に関係がなかったが、Macに入っているフォントが壊れていたりすると、Rのグラフにうまく文字が出なくなるようである。Macに入っているフォントが大丈夫かどうかを調べるには、Font Book.appを使う。Font Book.appを立ち上げたら、「フォントを検証」を行えば、フォントの異常が検出できる。インフォラティというサイトの「Macで使用しているフォントに異常がないか検証する方法」という記事にFont Book.appでフォントの異常をチェックする手法の詳細が書かれているので、そちらを参照されたい。