「宅急便」に関する笑い話
こんな笑い話を聞いたことがある。
日本に来たある中国語話者が言った。「日本はいいですね、とても感心しました。」そのわけをたずねたところ、「街のあちこちに〈宅急便〉と書いてありました。急に排便したくなったときに使える宅ってことでしょう。とてもすばらしいですね」と答えた。
「便」という漢字を「宅急便」、「船便」、「航空便」などのように運輸の意味で用いるのは日本語で生まれた用法で、中国語にはない。だからこんな笑い話が生まれる余地があったのだろう [1] 。
私はこの笑い話を1990年代の前半には聞いた記憶がある。どこが元ネタなのかは分からないのだが、備忘のため記しておこうと思う。もし元ネタを知っているとか、もっと古い時期に聞いたことがあるといったことがあれば、教えてほしい。
参考:中国語話者が「宅急便」をトイレと関係づけている例
- あるBBSに2016年5月22日付けで“日本街上那些写着宅急便的车是干什么的”という質問が投稿されており、そこで質問者が補足的に“修厕所的吗”と言っている。
- “汉字日式化,有想像空间”という記事に、日本に旅行したときに“遇到了“宅急便”以为那是流动厕所吧?”という表現がある。これはもともと2015年3月1日付けの《星洲日报》に載った文章だそうだ。
脚注
- 台湾では2000年から、“黑貓宅急便”という名前で宅急便事業が行われている(企業簡介(黑貓宅急便))。中国大陸でも2010年から宅急便事業が行われている(公司介绍(雅玛多中国))。 [↩]