国立国会図書館に外国で出版された書籍を寄贈してみた

概要
国立国会図書館に外国で出版された書籍を寄贈したときのレポート。寄贈申出から実際の寄贈まで大体2週間ぐらいかかった。

はじめに

日本最大の図書館である国立国会図書館は、65年前の今日、すなわち1948年6月5日に開設された。その65歳の誕生日を祝うというわけではないのだが、先月、国立国会図書館に外国で出版された書籍を寄贈してみたので、そのレポートを書こうと思う。

私は中国で出版された中国語の書籍を4冊寄贈した。最初に寄贈の申出のメールをしから、書籍が実際に国立国会図書館までおよそ2週間を要した。その間、国立国会図書館の担当者とメールを何度かやりとりした。

国立国会図書館への書籍寄贈の方法は、国立国会図書館ウェブサイトの「蔵書構築」というページに詳しい。この「蔵書構築」のページの記述に従えば、簡単に書籍を寄贈できるはずだ。寄贈してみようかなと思う人はまずこのページをよく読もう。

国立国会図書館と外国出版物

日本で出版を行った場合、その出版物を国立国会図書館に納本する義務がある。しかし、外国で出版されたものは義務も何もないので、別の方法で外国出版物を集める必要がある。

外国出版物を集めるのに手っ取り早い方法は、外国から購入することだが、予算も限られているので、あれもこれも購入するというわけにはいかない。というわけで、寄贈を受けることで、お金をかけずに外国書籍などを集めるということも国立国会図書館はやっている。

寄贈する側としては、そんなにメリットはないのだが、国立国会図書館に入れれば広く国民の財産となるわけであるし、死蔵させるよりは役立つと思う。特に、外国の書籍は、日本の書籍と違って手に入りにくいので、ちゃんとしたところで保存してもらうというのは悪くないと思う。

寄贈の流れ

私が体験した例をもとに、国立国会図書館に外国で出版された書籍を寄贈する流れを述べよう。あくまでも私の経験に基づいたレポートなので、他の状況でも同じとは限らない。ご注意願いたい。

まずは、寄贈する本のリストを作る。国立国会図書館ウェブサイトの「蔵書構築」のページに寄贈申出資料のリストのテンプレートとなるExcelファイルが置いてある。これに寄贈する本の情報を載せていこう。寄贈できる本は「原則として、当館が所蔵していないこと」となっている。なので、寄贈する本のリストに載せる前に、国立国会図書館のOPACを使って寄贈したい本が国立国会図書館にすでに所蔵されていないかを調べておこう

リストができたら、「寄贈申出資料リスト」を国立国会図書館の担当部署にメールで送ろう。送り先は、国立国会図書館ウェブサイトの「蔵書構築」のページに書いてある。国内出版物と外国出版物とで宛先が違うので注意が必要だ。

寄贈の申出のメールを出したら、次の日には国立国会図書館の担当者からメールが来た。返事の内容は「リストを受領したので、リストの確認のため2週間ほど待たれたい」というもの。

そして、大体2週間ぐらいたった後、国立国会図書館の担当者からメールが来た。私は十数冊寄贈を申し出たのだが、そのうち4冊の寄贈を受けたいとのことだった。

そこで、寄贈を受けたいと言われた4冊を梱包し、国立国会図書館に送った。なお、送料は着払いでなく、元払いだ。つまり国立国会図書館ではなく、寄贈する側が送料を負担する。送るものは印刷物なので、郵便局の「ゆうメール」を使うと安価に送れる。

送った次の日には、受領した旨のメールが国立国会図書館から届いた。その後、郵便で寄贈の礼状が届いた。