はじめに
（2015年12月26日追記：ここに書かれているのは2013年4月現在の古い情報です。最新の情報として「夜遅くに成田空港から都心に脱出する方法（2015年12月版）」というものを公開したので、そちらをご覧ください。）
22時以降に成田空港から都心に行く方法について紹介する。成田空港と東京都心の間の交通の便は必ずしもよくない。特に、夜遅くになると、成田空港から都心に行くのがかなり難しくなってしまう。
目的地にもよるが、22時30分ぐらいまでなら鉄道を、23時ぐらいまでならバスを使えば都心に向かうことができる。それ以降は都心に行くのをあきらめるか、タクシーを使うしかないだろう。
鉄道
成田空港から都心に行くのは鉄道が便利だ。成田空港と都心を結ぶ路線は、京成とJRがある。京成の方が終電が遅い。都心および東京近郊が目的地ならば、22時39分成田空港駅発、22時42分空港第2ビル駅発の京成の終電が、電車で成田空港を脱出する際のタイムリミットである。第1ターミナルならば成田空港駅を、第2ターミナルならば空港第2ビル駅を使うことになる。
京成
京成の電車で成田空港を出て都心に向かう終電は、22時39分成田空港駅発、22時42分空港第2ビル駅発の特急 [1] 列車だ。これに乗ると、平日ならば23時54分に日暮里駅、23時58分に京成上野駅に着く。土休日ならば、成田空港を出る時間は変わらず、23時53分に日暮里駅、23時57分に京成上野駅と1分だけ早く着く。あとは日暮里や上野から乗り継げばよい。近郊に住んでいる人なら、日暮里で山手線に乗り換えて、池袋や渋谷といったターミナル駅から私鉄などに乗り換えることになるだろう。意外と遠くまで行くことができる。例えば、川越、鷺沼、相模大野といったところまで行ける。
なお、行き先によってはこの京成の終電に乗って、京成船橋駅で下車し、JRの船橋駅まで歩いて総武線に乗り換えた方が良い場合がある。例えば立川のような中央線の駅は、総武線とつながっているので、総武線に乗り換えてしまった方が便利だ。京成船橋駅とJRの船橋駅の乗り換えは普通なら6分ぐらいかかる。海外から帰ってきた場合、荷物の量が多いだろうから、乗り換えにはもっと時間がかかるかもしれない。余裕をもって行動しよう。
なお、上記の終電より少し早い時刻に京成スカイライナー [2] の終電がある。京成スカイライナーの終電は、京成スカイライナー56号で、22時18分に成田空港駅発、22時21分に空港第2ビル駅発となっている。これに乗れば、22時57分に日暮里駅に、23時02分に京成上野駅に着く。平日・土休日ともに同じダイヤである。都心からかなり離れたところが目的地で、電車に乗って行きたければ、この京成スカイライナー56号に乗るしかないだろう。これに乗れて乗り継ぎがうまくいけば、大月、小田原、高崎 [3] といった遠いところにも間に合う。
津田沼まで
都心には行かないけれども、京成津田沼駅までの各駅停車なら、23時03分成田空港駅発、23時06分空港第2ビル駅発という便がある。23時50分に京成津田沼駅に着く。ここから、23時55分京成津田沼駅発松戸行の新京成線に乗り換えることもできるし、翌00時04分京成津田沼駅発千葉中央駅行の京成千葉線に乗り換えることもできる。これを使えば、千葉県の北西部なら電車だけで到達することができる。
なお、走るスピードが速い人なら、都心に向かうJRの電車に乗り継げなくはない。上記の京成の電車で23時50分に京成津田沼駅に着いた後、23時55分同駅発の新京成線の電車に乗る。すると、次の新津田沼駅に23時57分に着くので、そこで下車して、走ってJRの津田沼駅に行く。00時03分にJRの津田沼駅を発して御茶ノ水駅に行く電車があるのでそれに乗ればよい。ただ、京成の新津田沼駅からJRの津田沼駅まで、普通に歩いたとしても6分ぐらいかかる。飛行機に乗ってきた場合、荷物が結構あるだろうから、移動に余計な時間がかかるはずだ。このためこのルートでJRに乗り継ぐのは絶望的である。他人の迷惑にならずに走るのが速い人なら不可能ではないと思うが。
JR
JRは京成より終電が早いので、夜遅くに成田空港を脱出する際の助けにはあまりならない。だが、一応、参考として掲載しておく。
成田エクスプレス
成田エクスプレスは、成田空港と都心・横浜などを結ぶ有料特急で、1時間弱で成田空港から東京駅に着く。
成田エクスプレスの終電は、21時44分成田空港駅発、21時46分空港第2ビル駅発の成田エクスプレス54号である。これに乗ると、22時37分に東京駅に着く。平日も土休日も同じダイヤで動いている。主要駅の到着時刻を以下に記す。なお、この列車は、東京駅で渋谷・新宿・池袋方面行きと、品川・横浜・大船方面行きに分かれる。
- 成田空港駅…21:44
- 空港第2ビル駅…21:46
- 東京駅…22:37
- 品川駅…22:46
- 渋谷駅…22:56
- 新宿駅…23:02
- 池袋駅…23:09
- 横浜駅…23:09
- 大船駅…23:25
これに乗れば、都内の主要駅に着く時間が大体午後11時ぐらいになる。他の鉄道もまだ動いている時間なので、郊外に住んでいる人も安心して家に帰れる。うまく乗り継げば、静岡県の熱海や山梨県の大月といった遠地にも行ける。
総武線快速
総武線の快速電車で、成田エクスプレスの終電より遅い時間に成田空港を出発するものがある。22時16分成田空港駅発、22時19分空港第2ビル駅発であり、成田エクスプレスの終電より30分ほど遅い。これがJRで成田空港から都心に向かう終電である。この電車に乗ると、23時40分に東京駅に着く。
バス
「終電に乗れなかった！」――そういう時でもバスを使えば都心に出ることができる。成田空港からは23時を過ぎても、都心に向かうバスがある。成田空港から都心までにかかる時間はおよそ1時間強。鉄道と違って、渋滞などで遅れる可能性があるが、深夜なら渋滞することはほとんどないと思う。
東京シャトル
東京シャトルは京成グループが中心となって運行しているバスで、成田空港と東京駅を片道900円という格安価格で結んでいる。成田空港を出るバスとしては、一番遅い時間まで運行している。東京シャトルの最終便は以下の通り。
- 第2ターミナル北…23:15
- 第2ターミナル南…23:20
- 第1ターミナル…23:25
- 東京駅八重洲口前…00:25
ただし、東京シャトルの降車場所は東京駅の改札から離れているので、注意が必要だ。駅まで5分ほど歩くだろう。
このバスに乗って、東京駅から電車に乗れば、山手線内の駅なら大体行くことができる。例えば、上野、池袋、品川ならば山手線に乗ればよい。また、新宿には中央線に乗れば行ける。ただし、中央線の終電は00時35分東京駅発である。バスが東京駅八重洲口前に着くのが00時25分なので、少しでもバスが遅れると乗れなくなってしまう。渋谷に行きたければ、中央線で代々木に出て、そこから山手線に乗り換えるしかない [4] 。
ただ、池袋や新宿といったターミナル駅に着いても、それから郊外に向かう電車はすでに終電を過ぎてしまっているだろう。平日なら、ターミナル駅から、郊外に向かって深夜急行バスが運行されていることがあるので、それに乗るという手段もある。深夜急行バスの運行状況については、駅探の深夜急行バス 時刻表のページに詳しい。
なお、成田空港からの東京シャトルは、上記の最終便より15分早く出る便 [5] 、35分早く出る便 [6] もある。
東京空港交通のリムジンバス
成田空港から都心に向かうバスとしては、東京空港交通のリムジンバスもある。東京シャトルに比べると、価格が高く、成田空港から東京駅まで3000円かかる。
リムジンバスは、TCAT（東京シティエアターミナル）で下車することもできる。TCATは東京メトロ半蔵門線の水天宮前駅に直結しており、乗り継ぐ際には便利である。
リムジンバスの都心に向かう最終便は以下の通り。
- 第2ターミナル…22:55
- 第1ターミナル南ウィング…23:00
- 第1ターミナル北ウィング…23:05
- TCAT…00:00
- 東京駅八重洲南口…00:15
また、新宿駅に向かう最終便は以下の通り。
- 第2ターミナル…22:35
- 第1ターミナル南ウィング…22:40
- 第1ターミナル北ウィング…22:45
- TCAT…23:40
- 新宿駅西口…00:05
時間通りに新宿駅西口に着けば、小田急線も京王線もまだ動いている時間なので、郊外に向かうことも容易である。
タクシー
電車もない、バスもないとなったら、タクシーを使うという手もある。ただ、成田空港から都心までタクシーに乗ろうとするとかなり高い。しかも、深夜は割増料金がかかる。
- この特急は特急料金などは不要で、乗車券だけで乗ることができる。 [↩]
- 京成スカイライナーは、成田空港駅、空港第2ビル駅、日暮里駅、京成上野駅にしか停車せず、速達性に優れている。全席指定。 [↩]
- 日暮里駅23時28分発の京浜東北線の電車に乗り、赤羽にて23時50分発の高崎行の快速に乗り換えれば、翌01時28分には高崎に着く。 [↩]
- 00時35分に東京駅を出る中央線三鷹行に乗る。00時56分に代々木駅に着く。山手線に乗り換えて、01時02分代々木駅発、01時07分渋谷駅着。 [↩]
- 第2ターミナル北23時00分、第2ターミナル南23:05分、第1ターミナル23時10分、東京駅八重洲口前00時10分。 [↩]
- 第2ターミナル北22時40分、第2ターミナル南22:45分、第1ターミナル22時50分、東京駅八重洲口前23時50分。 [↩]